社会資本としての住環境研究会 第2回
■会場 東京大学本郷キャンパス 経済学研究科学術交流棟 1階 第2セミナー室
■趣旨
イギリスで住宅設計の基準としてつくられた"LIFETIME HOMES"、地域計画の指針としてつくられた"LIFETIME NEIGHBOURHOODS”は、「ライフタイム」、つまりそこに住む人たちひとりひとりの生涯を見通して、高齢者や車いすを使用する障害者も暮らしやすい住環境づくりのために考えられています。
この「ライフタイム」という考え方をひとつの切り口に、REASEのメンバーでもある東京大学先端科学技術研究センター熊谷晋一郎准教授に、個人史としての「ライフタイム」とそこから考えるこれからの地域の、物理的あるいは本質的なあり方の可能性を探っていただきます。
日本における地域包括ケアシステムは、福祉施設や公的な社会住宅だけでなく、戸建て住宅やマンションなどの個人住宅もその制度の中心においています。これらの住宅を社会的インフラストラクチャーとして捉えた時、主に障害者や高齢者を対象としたバリアフリーやユニバーサルデザインというこれまでの建築や住宅における考え方は、今後どのような方向を目指すべきなのでしょうか。 ライフタイム・ホームズという住宅の作り方を契機にし、さらに「障害の社会モデル」や「合理的配慮」というキーワードから、もう一度、バリアフリーやユニバーサルデザインを捉え直す試みを行い、そこから障害当事者が参加する計画のプロセスや、それによって見直される建築や住宅のデザインの手法、そして住み続けられる「まち」について考えていきます。
■プログラム
14:00-14:05:ご挨拶 丹羽菜生(一般社団法人LIFETIME HOMES ASSOCIATION 理事長・中央大学研究開発機構助教)
14:05-14:35:第一部:
【LIFETIME NEIGHBOURHOODSという考え方】
丹羽太一(一般社団法人LIFETIME HOMES ASSOCIATION 理事・東京大学経済学研究科REDDY・建築家)
14:45-15:45:第二部
【わたしと地域、二つのLIFETIMEから回復を考える】
熊谷晋一郎氏 (東京大学先端科学技術研究センター准教授、当事者研究Lab.)
16:00-17:00:全体討論
*2018年1月に開催した第1回研究会「地域の中で考える住宅のあり方について」の内容は以下でご覧いただけます。
地域の中で考える住宅のあり方について
*社会資本としての住環境研究会
当研究会では、「社会資本としての住環境研究会」として定期的に勉強会を開催する予定です。福祉制度における「社会資本としての住宅」の役割に加え、地域においてどのような住環境が提供されるべきなのか、といった「社会的インフラストラクチャー」としての住宅と地域のあり方を探っていくことを目的とした研究会です。