社会資本としての住環境研究会 第8回

住み続けられる地域をつくる/考える 3

障害者の雇用から考える
「まちに住む」ということ
—当事者参加の実践

2021年6月19日(土)
14:00〜16:00(13:50入室開始)

■Zoomによるオンラインセミナー
    お申込後、ミーティングIDをメールでお送りいたします。

チラシPDF

主催:一般社団法人 LIFETIME HOMES ASSOCIATION
共催:福祉のまちづくり学会東海北陸支部
   福祉のまちづくり学会障害のある人たちの就労に関する特別研究委員会

■趣旨
これまで研究会では、社会的共通資本としての「制度資本」である地域包括ケアシステムに必要な「社会的インフラストラクチャー」としての住宅のあり方として、ライフタイム・ホームズという設計基準を紹介してきました。さらに地域で暮らすためのアクセシビリティを整備する、ライフタイム・ネイバーフッズについて考えてきました。
年齢/障害などにかかわらず、だれもが今いる地域コミュニティの中で暮らし続けるためには、その地域のサービスを充分利用でき、さらにはその地域の人と交流し、その地域で活動できることが重要であり、そのためにその人の住まい方にあった地域の居住環境が整備されていることが欠かせません。生活が地域とつながり続けるためには、住宅や建築、地域のデザイン、そして制度システムや地域ネットワークには何が必要なのでしょうか。
だれもがその能力に応じて社会・経済活動へ参加し、必要に応じて社会環境の整備を求めることができる。障害者の就労はそのための一つの核になります。障害者も地域で働き、生活することが、そのコミュニティの様々な変化にもつながっていきます。
今回は、障害者の雇用を作り、まちづくりに様々な提言を行うなど、いろいろなかたちで地域参加を実践してきた愛知の当事者団体AJU自立の家の顧問・山田昭義さんに、これまで関わられてきた当事者参加についてお話を伺います。

■プログラム
14:00-14:05:ご挨拶 原利明(一般社団法人LIFETIME HOMES ASSOCIATION 理事)
14:05-14:40
障害当事者が住むことによってまちがどのように変わっていたのか
 山田昭義さん(AJU自立の家顧問)
14:40-16:00:ディスカッション・質疑応答
 聞き手:原利明(ライフタイム・ホームズ協会理事)

■レクチャー概要
「障害当事者が住むことによってまちがどのように変わっていったのか」
AJU の本部は愛知県の御器所(名古屋市昭和区)にあり、そのとなりの桜山駅に障害者就労支援事業所わだちコンピューターハウスを設立、行政からの仕事を請け負っていました。そこで働く人が車椅子で近くに住み、仕事に出かけ、生活をすると、まちがそれに合わせて変わっていきました。障害当事者が住むことによって、御器所や桜山の街が実際にどのように変わっていったのかを伺います。
さらにディスカッションで、彼らがその後地域の福祉マスタープランの作成の依頼を受けるようになる経緯や、中部国際空港の新築計画で果たした役割などについても伺っていきます。

■講師
山田昭義さん(社会福祉法人AJU自立の家顧問)
聞き手:原利明(ライフタイム・ホームズ協会理事)
コメンテーター:磯部友彦さん(中部大学教授)
        ヒラヤマアキヒトさん(福祉のまちづくり学会東海北陸支部)

 当研究会では、「社会資本としての住環境研究会」として定期的に勉強会を開催する予定です。福祉制度における「社会資本としての住宅」の役割に加え、地域においてどのような住環境が提供されるべきなのか、といった「社会的インフラストラクチャー」としての住宅と地域のあり方を探っていくことを目的とした研究会です。

*第1回研究会「地域の中で考える住宅のあり方について」2018年1月
*第2回研究会「わたしと地域の回復—多様性のまちづくり」2018年4月
*第3回研究会「地域と住宅」2018年12月
*第4回研究会「ライフタイムホームズの住宅 —今泉台—」見学会 2019年6月
*第5回研究会「地域コミュニティとグループリビング」2020年9月
*第6回研究会「重度障害者が地域に暮らし続けるための住環境」2020年12月
*第7回研究会「ひとの感覚から空間デザインを考える」2021年2月

社会資本としての住環境研究会

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